摂食障害(拒食症・過食症)とは?食べることにまつわる心の問題を正しく理解する|北海道オンライン診療

「食べることが怖い」「食べたら止まらなくなってしまう」——そんな悩みを抱えながら、誰にも打ち明けられずにいる方はいませんか?摂食障害は意志の弱さや性格の問題ではなく、適切な治療が必要な心の病気です。この記事では、拒食症・過食症の症状・原因・診断・治療法から、北海道でのオンライン受診まで、専門医監修のもとわかりやすく解説します。

「最近ほとんど食べられていない」「食べ始めると止まらなくて、あとで強い罪悪感に襲われる」——食べることへの強い不安やこだわりが日常生活に影響している、という方は少なくありません。しかし、「これって病気なのだろうか」「受診するほどのことではないかもしれない」と悩みを抱えたまま、一人で何年も過ごしてしまうケースが多いのが現実です。

摂食症は、食行動の異常を中心とした精神疾患であり、適切な治療を受けることで回復への道を歩むことができます。「食べること」にまつわる問題は、本人の努力不足や意志の弱さが原因ではありません。脳や心理・社会的な要因が複雑に絡み合った、れっきとした病気です。

この記事では、摂食症の基本的な知識から症状・原因・診断・治療法まで、精神科専門医の監修のもとわかりやすくお伝えします。受診を迷っている方の参考になれば幸いです。

摂食症とは?まず基本的なことを知ろう

摂食症(eating disorders)とは、食行動に関する深刻な障害を特徴とする精神疾患の総称です。単に「食欲の問題」ではなく、体重・体型・食べることへの強い恐怖や強迫的なこだわりが、身体的・精神的・社会的な健康を大きく損なっている状態を指します。

摂食症の主な分類として、以下の2つがよく知られています。

これらのほかにも、国際的な診断基準であるDSM-5(アメリカ精神医学会の診断・統計マニュアル第5版)では「過食性障害(Binge Eating Disorder:BED)」が独立した疾患として位置づけられています。過食エピソードを繰り返すものの、代償行動を伴わない点が神経性過食症とは異なります。

摂食症は精神疾患の中でも身体的な合併症が起きやすく、重症化すると生命にかかわる場合もある疾患です。世界的な研究では、神経性やせ症の標準化死亡比(一般人口と比較した死亡リスク)はおよそ5〜10倍に上るとされており、精神疾患の中でも特に死亡率が高い病気として知られています。早期の発見と適切な治療につながることが、何より大切です。

国内の疫学データについては、厚生労働省の調査や各種研究から、神経性やせ症の有病率は女性の0.1〜0.5%程度、神経性過食症は女性の1〜3%程度と推定されています。患者の大多数は女性(男女比はおよそ1:10〜20)ですが、男性の摂食症も決して珍しくはなく、見過ごされやすいため注意が必要です。発症は思春期・青年期に多い傾向があります。

どんな症状があるの?拒食症・過食症それぞれの特徴

神経性やせ症(拒食症)の症状

神経性やせ症では、以下のような症状が見られることが多いです。

身体的な症状としては、無月経(生理が止まる)、低血圧、低体温、徐脈(脈が遅くなる)、肌荒れ・抜け毛、骨密度の低下(骨粗しょう症のリスク)、電解質異常(低カリウム血症など)などが起こりえます。

神経性過食症(過食症)の症状

神経性過食症では、以下のような症状が特徴的です。

神経性過食症の方は体重が標準範囲内であることも多く、外見からは問題がわかりにくいという特徴があります。そのため本人も周囲も気づきにくく、受診が遅れがちです。嘔吐を繰り返すことによる歯のエナメル質の溶解、唾液腺の腫れ、食道・胃への影響なども身体合併症として知られています。

過食後の嘔吐や下剤の使用は、電解質のバランスを崩し、心臓への深刻な影響をもたらすことがあります。「自分でコントロールできているから大丈夫」と感じていても、身体への負担は静かに蓄積されています。気になる症状がある場合は、早めに医療機関に相談することをおすすめします。

なぜなる?摂食症の原因を知ろう

摂食症の原因は、一つの要因で説明できるものではありません。現在の医学的な理解では、生物学的・心理的・社会的な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。

生物学的な要因

遺伝的な素因が関与することが双子研究などによって示されており、神経性やせ症の遺伝率は50〜80%程度と推定されています。また、食欲・気分・衝動を調節する脳内の神経伝達物質(セロトニン・ドーパミンなど)の機能の違いも関係していると考えられています。

心理的な要因

完璧主義、低い自己肯定感、感情の調節が難しい、自分の気持ちを言語化しにくいといった心理的な特性が、摂食症の発症と関連していることが知られています。また、過去のトラウマ(いじめ・虐待・喪失体験など)がきっかけになるケースもあります。「食べること・食べないこと」が自分をコントロールする手段になっていることも少なくありません。

社会・文化的な要因

「やせていることが美しい・健康的だ」という社会的なメッセージや、SNSでの外見比較、ダイエットへの同調圧力なども発症に影響する要因として挙げられています。また、バレエ・体操・フィギュアスケート・格闘技など、体重管理が求められるスポーツや芸術活動に取り組んでいる方にリスクが高いことも報告されています。

摂食症は「ダイエットがこじれたもの」「自業自得」では決してありません。これらの多様な要因が重なり合って生じる疾患であり、本人の性格や努力の問題に帰することはできないのです。

どうやって診断するの?受診から診断までの流れ

摂食症が疑われる場合、精神科・心療内科への受診が基本となります。診断は主に問診(医師との面接)によって行われ、DSM-5などの診断基準をもとに評価されます。

初診では、以下のような内容を確認することが多いです。

必要に応じて、血液検査・心電図・骨密度測定などの身体的な検査が行われることもあります。これは摂食症による身体合併症の程度を把握するためです。摂食症では精神的な治療だけでなく、身体面のケアを同時に進めることが非常に重要です。

「こんなことを話していいのだろうか」「大げさだと思われるかもしれない」と受診をためらう方も多いですが、医師は皆さんの話を否定したり責めたりすることはありません。「うまく話せるかわからない」という場合は、気になっていることを箇条書きにしたメモを持参するだけでも十分です。

治療法:どんな治療が受けられる?

摂食症の治療は、身体的な安定を確保しながら、心理的なアプローチを組み合わせて進めるのが基本です。重症度・病型・個人の状況によって適切な治療法は異なりますが、ここでは主な治療の柱をご説明します。

栄養・身体的管理

神経性やせ症では、まず安全な体重と栄養状態の回復が治療の優先事項となります。外来での栄養指導・食事療法から始めることが多いですが、著しい低体重・電解質異常・自傷・自殺リスクなどがある場合は、入院治療が必要になることもあります。入院が必要かどうかは、医師が身体状態を総合的に評価して判断します。

精神療法(心理療法)

摂食症の治療において、精神療法は非常に重要な位置を占めています。主なアプローチとして以下が挙げられます。

薬物療法

摂食症に対する薬物療法は、精神療法に比べてエビデンス(科学的根拠)が限られている部分もありますが、併存する症状(うつ病不安症強迫症など)に対して薬が有効なケースがあります。

神経性過食症に対しては、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の一種が過食・嘔吐の頻度を減らす効果について研究で示されており、薬物療法の選択肢の一つとして検討されることがあります。ただし、どの薬が適切かは個人の状態によって異なるため、必ず医師と相談の上で判断してください。

神経性やせ症に対しては、体重回復そのものに著効する薬はまだ確立されておらず、精神療法と身体管理が治療の中心となります。

北海道でオンライン診療を受けるには?

「精神科・心療内科に行きたいけれど、近くにクリニックがない」「通院のために仕事や学校を休みにくい」——北海道では、特に地方・郊外にお住まいの方を中心に、こうした悩みを抱える方が少なくありません。

北海道オンラインクリニック(医療法人鳳應会)では、スマートフォンやパソコンを使ったオンライン診療を提供しており、北海道内にお住まいであれば自宅や職場から精神科専門医の診療を受けることができます。

摂食症の診療においては、身体的な重症度が高い場合(著しい低体重、電解質異常など)には対面診療や入院治療が必要になることがあります。しかし、比較的状態が安定している方や、「まずは相談してみたい」という方にとって、オンライン診療は受診への最初のステップとして活用いただける手段の一つです。

受診の流れとしては、ウェブサイトから予約を行い、予約した日時にビデオ通話にて診察を受ける形式となっています。処方が必要な場合は薬局での受け取り、または郵送での対応が可能です。初めての方も、まずはお気軽にご相談ください。

項目 内容
対象エリア 北海道内にお住まいの方
診療形式 ビデオ通話によるオンライン診療
予約方法 ウェブサイトからの予約
監修医師 道塚 瞬(精神科専門医・精神保健指定医)
注意事項 身体的な緊急性が高い場合は対面医療機関への紹介となる場合があります

受診を迷っている方へ

摂食症を抱える方の多くは、「受診するほどのことではないかもしれない」「自分で何とかしなければ」と感じながら、長い時間を一人で過ごしています。あるいは「こんなことを話して、おかしいと思われないだろうか」という不安から、なかなか一歩が踏み出せないこともあるでしょう。

しかし、摂食症は放置することで身体的・精神的な状態がより深刻になりやすい疾患です。早期に適切な治療につながることが、回復に向けた重要な鍵となります。

受診のタイミングとして、次のような状態が続いている場合は、専門医への相談を検討してみてください。

「まだひどくないから大丈夫」と思っていても、専門家に話すことで初めて気づくことや、楽になれることがあります。相談すること自体が、回復への第一歩です。

一人で抱え込まないでください。あなたの悩みは、医療の力で一緒に向き合うことができます。

まとめ

北海道オンラインクリニックについて

北海道オンラインクリニック(医療法人鳳應会)では、統括医師・道塚瞬が 日本専門医機構認定 精神科専門医および 厚生労働省 精神保健指定医の両資格を有しており、 初診から必ず専門医が担当します。

「近くに専門医がいない」「通院が大変」「プライバシーが心配」という 北海道全域の方々に、自宅から質の高い精神科医療をお届けするために、 オンライン遠隔診療を提供しています。

監修医師 道塚瞬

監修医師

道塚 瞬(みちづか しゅん)

北海道オンラインクリニック 統括医師

厚生労働省 精神保健指定医 日本専門医機構認定 精神科専門医

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